漢方解説シリーズ:39-苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう)

漢方解説
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名前の由来

4つの構成生薬である茯皮、草から一文字ずつとって名付けられた。

構成生薬

  • 茯苓(ブクリョウ)
  • 蒼朮(ソウジュツ)または白朮(ビャクジュツ)
  • 桂皮(ケイヒ)
  • 甘草(カンゾウ)

すこし苦みもあるが、甘みもあり飲みやすい

方剤解説

漢方薬におけるめまいの第一選択薬ともいっていい方剤です。

東洋医学においてめまいは水毒(水滞)によって起きていると考えられています。

水毒とは体の水分が停滞したり偏在することで、その循環が悪いことを意味しています。

苓桂朮甘湯の構成生薬である茯苓、朮は水毒を改善する生薬です。

めまいと同様に頭痛も水毒によって引き起こされるので苓桂朮甘湯の適応となっています。

また頭痛やめまいの原因として『水』だけではなく『気』も関係しています。

本来下がるべき気がなにか不調によって気は上にのぼってしまっている状態のことを気逆気の上衝(じょうしょう) と呼びます。。

気逆の症状として頭痛やめまい、動悸、のぼせなどがあり、気逆の改善には桂皮が用いられます。

苓桂朮甘湯は水毒を改善する茯苓・朮気逆を改善する桂皮が入っていることでめまい、頭痛などの症状を改善する方剤です。

苓桂朮甘湯が適している人は?

起立性のめまい、ふらつきがある方

体力のない方や胃腸虚弱で冷えのある方の頭痛やめまい