名前の由来
主薬である香附子と蘇葉から名前から名付けられている
構成生薬
- 香附子(コウブシ)
- 蘇葉(ソヨウ)
- 陳皮(チンピ)
- 甘草(カンゾウ)
- 生姜(ショウキョウ)
味
蘇葉の芳香がある甘い味
方剤解説
5つの生薬からなる方剤で甘草以外の4種類は健胃薬に分類される生薬です。
主薬の蘇葉、香附子には次のような作用があります。
蘇葉:発汗、解表、理気作用
香附子:理気、疏肝、止痛作用
この二つの生薬の働きにより体表の邪を発散(=解表)させるため風邪に用いられます。
また健胃薬が多く含まれていることから胃腸虚弱の方にも使いやすいです。
一般的に風邪に用いられる葛根湯や麻黄湯などは胃腸障害を起こしやすい麻黄という生薬を含む為、虚証には使いづらい方剤です。
風邪症状以外にも理気作用を有しているため気鬱症状や頭痛、腹痛などにも使用されます。
香蘇散が適している人は?
麻黄剤の適さない虚証の方の初期の風邪
胃腸虚弱の人
気鬱のある人