新型コロナに効く薬ってないの?
特効薬は現在ありませんが効果がありそうな漢方と生薬について紹介していきます。
新型コロナウイルスとは?
発熱や上気道の症状を引き起こすウイルスで人への感染が確認されているものが6種類知られています。
2003年に中国で流行したSARS(重症急性呼吸器症候群)や2012年ごろに中東で流行したMARS(中東呼吸器症候群)もコロナウイルスの1種です。
そのほか4種類は私たちが日常的に患っている風邪の原因となっているウイルスです。
今回発見された新型コロナ(COVID-19)はこの6種類とは異なる新たに発見されたものです。
感染経路は?
詳しくは分かっていませんが患者と濃厚に接触することによる飛沫感染、ウイルスに汚染された環境に触れることによる接触感染が考えられています。
予防法は?
マスクは?
マスクの買占めや高値での転売はやめてください。
本来必要な方の使用ができなくなってしまいます。
一般的な不織布マスクの網目は約5μm。 新型コロナウイルス自体の大きさは約0.1μmなのでマスクの網目は素通りできてしまいます。
一方で、感染した人が飛沫を周りに飛ばさないようにするのにはマスクは有効です。
非感染者の予防法としてマスクをすることよりも手洗い・うがいすることのほうが大切です。
アルコール消毒は?
アルコール消毒はウイルスのエンベロープ(脂質性の膜)を壊します。
エンベロープを持たないウイルス(ノロウイルスなど)にはあまり効果がありません。
コロナウイルスはエンベロープをもつウイルスのためアルコール消毒は有効です。
アルコールの濃度が100%近いものはすぐ揮発してしまうため、80%程度のものが消毒・殺菌に有効と言われています。
効果のある可能性のある漢方薬は?
双黄連口服液
ニュースで新型コロナウイルスに効くと話題になって漢方薬です。
現時点では新型コロナウイルスに効果があるという臨床データはないようですが双黄連口服液はもともと抗菌作用、抗ウイルス作用、免疫力をあげる効果があると言われています。
双黄連口服液は金銀花、黄芩、連翹の3つの生薬で構成されている方剤です。
金銀花はスイカズラの花のつぼみを乾燥させたもので、新緑の季節に白と黄色の花が混在することから金銀花という生薬名が付けられました。清熱解毒作用、消炎・抗菌作用があると言われています。
黄芩はコガネバナの周皮を除いた根を乾燥したものです。抗菌・清熱・消炎作用があると言われています。
連翹はレンギョウの果実です。抗菌・消炎・排膿作用があると言われています。
中国ではよく用いられている漢方です。
板藍根(バンランコン)
板藍根はアブラナ科の植物、ホソバタイセイ(松藍)またはタイセイ(草大青)の根を乾燥したものです。
中国では古くから親しまれている生薬で、風邪の予防などに使用されてきました。
この生薬は2003年のSARSの流行の際に大きな注目を集めました。
中国の衛生部(日本でいう厚生労働省)が板藍根にSARSの予防効果があると公表したことで、一躍有名になり市場から姿を消しました。
板藍根には解熱・抗炎症・抗菌・抗ウイルス作用があると言われています。
日本においては食品としてエキス顆粒や飴が市販されています。