気温が下がり、インフルエンザが猛威を振るう季節になってまいりました。
今回はインフルエンザ治療薬「タミフル」の原料として一時期話題になった八角について解説していきたいと思います。
台湾に行ったことがある人は気づかずに口にしたことがある香辛料だと思います。
台湾料理が苦手という人はもしかしたら八角の匂いが原因なのかもしれません。
八角とは
中国原産のトウシキミとういう植物の果実を乾燥させたものです。
八角という名前は8つの果実(袋果)が集合しているところから名付けられています。
また別名「大茴香」 や「スターアニス」とも呼ばれています。
※ 匂いが茴香やアニスに似ているため。
中華料理(主に四川料理)に多く使用される香辛料です。豚の角煮や杏仁豆腐のシロップなんかにも使用されます。 独特な匂いがあるため好き嫌いが分かれます。
台湾料理で有名なルーローハン(魯肉飯) やニューローメン(牛肉麺)にも使われています。
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薬としての使われ方は?
香辛料として使用されている八角ですが薬としての一面も持っています。
薬として用いられるときは生薬名として「大茴香」という名前が使われ、胃腸の働きを整える作用があるとされています。
杜仲(トチュウ)と木香(モッコウ)とを配合した思仙散は腰痛に用いる漢方薬です。
インフルエンザには効果がない!?
タミフルの原料として使われているシキミ酸は八角から抽出できるものですが、
八角自体にはインフルエンザに対しての効果はありません。
現在では遺伝子組替え大腸菌による発酵からシキミ酸を得る方法が採用されているため八角を用いることもほとんどなくなりました。
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