漢方解説シリーズ:24-加味逍遥散(かみしょうようさん)

漢方解説
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名前の由来

逍遥散に 山梔子と牡丹皮を加味したという意味でつけられた名前です。

逍遥には「ぶらぶらする」という意味があり、そこから定まらない愁訴(不定愁訴)を治す方剤ということがわかります。

構成生薬

  • 柴胡(サイコ)
  • 芍薬(シャクヤク)
  • 蒼朮(ソウジュツ)
  • 当帰(トウキ)
  • 茯苓(ブクリョウ)
  • 山梔子(サンシシ)
  • 牡丹皮(ボタンピ)
  • 甘草(カンゾウ)
  • 生姜(ショウキョウ)
  • 薄荷(ハッカ)

少し苦みがあるが、甘みもあるため比較的飲みやすい。

方剤解説

当帰芍薬散、桂枝茯苓丸とともに婦人科3大処方のひとつとされている方剤です。

主な作用としては

①清熱作用・・・柴胡、薄荷、山梔子などにより更年期障害に伴うほてり・ホットフラッシュなどを改善します

②駆お血作用・・・当帰・芍薬が血を補い、巡らせ、牡丹皮が血の滞りをなくし、冷えの改善や月経を調整します。

③精神安定作用・・・茯苓・山梔子が精神安定作用を示します。また柴胡が肝に溜まった気を流すため、イライラなどのストレスなどに効果があります。

副作用

甘草→偽アルドステロン症

山梔子→ 腸間膜静脈硬化症

加味逍遥散が適している人は?

生理不順、冷え、更年期障害、PMSなどで精神神経症状を伴う人。

また女性に使う漢方のイメージもありますが、自律神経失調やストレスなど精神神経症状のある男性にも効果的です。

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